ライフデザイン

現在、日本の総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は26%です。つまり世界で最も高齢者の割合が高い国です。諸外国と比較しても、日本は世界のどの国もこれまで経験したことのない高齢社会を迎えており、まずはコツコツお金を貯めていく習慣を身に付けることは重要です。

まずはファイナンシャルプランを考える事が重要です。人生は予定通りに行かないといいますが、その時に考えられる将来を元にファイナンシャルプランを考える事によって、自分のやるべき事、進むべき方向が見えてくることも多いと思います。

ファイナンシャルプランの検討は1度やればいいという事ではなく、若いうちは特に毎年見直してもいいくらいです。

人生の3大資金

今後のライフプランを考えるとき、大きなお金を必要とするライフイベントへの準備が大切になります。一般的に教育、住宅、老後の3つにかかる資金を人生の3大資金と呼び、これらのライフイベントに対しては、時間をかけて少しずつ貯めていくことが重要であるといわれています。

(1)教育資金

教育資金の準備は、教育方針を夫婦で話し合うことから始まります。教育方針で夫婦の足並みが揃えばこの資金は「かかるお金」から、計画的に「かけるお金」になります。貯めるポイントは給与天引き等で強制的に貯められる仕組みをつくること。そして一日でも早く貯め始めること。長くコツコツと時間をかけて無理なく貯めていきましょう。

(2)住宅資金

住宅資金の準備は購入時期を考えて、自己資金を貯めることから始まります。住宅購入には住宅購入費の他に諸費用が必要。一般的にこの諸費用は物件価格の3割以上を目安に準備します。また、購入後も、ローン返済・固定資産税・都市計画税・管理費(マンションの場合)・修繕用の積立など様々な費用がかかることを知っておきましょう。住宅資金を貯めるときは定期預金等安全性の高い金融商品で貯めていくことが最適です。しかし購入時期が5年以上先という場合は財形住宅貯蓄を使うことも有効です。勤務先に財形制度がある方はぜひ検討してみてください。

(3)老後資金

いまTVなどでは人生100年時代といった言葉も飛び交っています。「老後資金」はいつまで必要になるかが分からないため、余裕を持って準備する必要があります。「老後はまだまだ先」というイメージかもしれませんが、この老後までの長い時間がお金を貯めるための強い味方になります。また一般的に様々な出費の多い30歳代・40歳代を考えると、20歳代は未来のお金を貯め始めるチャンスの時期といえます。20歳代から老後資金の準備に取り掛かる場合は、財形年金貯蓄・確定拠出年金・個人年金、等などの選択肢があります。またリスクを伴いますが株や投資信託等で資産運用することも考えられます。それぞれの商品には加入条件・解約時の制約等様々なメリット・デメリットがあるので詳細に検討する必要があります。


3つのお金

3大資金は「なんとなく」ではなく意図的に貯めていく必要がありますが、貯金はなかなか思うように貯まるものでもありません。そんな時はお金を3つに色分けして考えることが有効です。

(1)生活資金

貯める目的は日常の生活費。生活費の3ヵ月分を目処に、いつでも引き出せるような金融機関に準備しましょう。自分の生活費をきちんと把握していない方は、この機会に一度計算してみましょう。

(2)使用予定資金

貯める目的はこれから10年以内に使うお金。例えば車の購入資金、教育資金、海外旅行資金、住宅資金など、人によって様々でしょう。こういったお金を(1)生活資金とは別に貯めましょう。目的別に、名前を付けて貯めることができるサービスのあるネット銀行もあり、こういったサービスを有効利用するのも一つの手段です。

(3)未来への仕送り資金

貯める目的は10年後以降の自分に仕送るお金。上述のとおり、株・投資信託、生命保険等で運用していくことも有効です。但し運用にはリスクがありますのでマイナスとなることも考え合わせる必要があります。

このようにお金を3つに分けると頭の中を整理することができ、ライフプランを具体的に考えるきっかけにもなります。先ずは早いうちに自分のライフプランを考える時間をとり、お金の整理をしてみましょう。ファイナンシャル・プランナーに早めに相談するのも有効です。